幕末、黒船の来航をきっかけに急速に攘夷の気運が高まります。
外国の手から日本を守らなければならない。
使命感を強く持ち、行動する男がいました。
土佐の武市半平太は尊王攘夷をかかげ、土佐勤王党を立ち上げます。
一時は土佐藩を動かし、ついには朝廷と幕府まで影響を及ぼしていきます。
その原動力は武市半平太の強大なリーダーシップでした。
今回は武市半平太の生涯と生き様を様々な目線から見ていき、そのリーダーシップを学んでいきたいと思います。
どうかお付き合い下さい。
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土佐勤王党と武市半平太(瑞山)
土佐は上士と下士の差別が強い藩でした。
武市半平太は白札と呼ばれる身分で、下士の中では上の位でした。
剣術の腕が立ち、道場を開きます。岡田以蔵もその道場で学びます。
その道場が後の土佐勤王党の母体となっていきます。
その後江戸に行き、三大道場の1つ鏡心明智流の桃井春蔵の塾で塾頭を務めます。
その頃、同じく三大道場の練兵館の塾頭だった桂小五郎を始めとする長州藩士、薩摩藩士なども交流し、攘夷に対する考えを深めていきます。
坂本龍馬、中岡慎太郎、平井収二郎、吉村虎太郎 岡田以蔵など、土佐の200名ほどの武士からなる土佐勤王党を立ち上げます。
武市は当時土佐のかじ取りを行っていた吉田東洋を暗殺を指示します。吉田は公武合体を主張しており、土佐の上士は佐幕派も多い状況でした。
他にも暗殺という強硬手段も行いながら土佐勤王党は一大勢力と成長していきます。
しかし、それは長くは続かず、攘夷派の弾圧が始まると土佐勤王党の面々は投獄されていきます。
武市半平太は誠実で潔癖、実直な性格でした。
徹底的に自分に厳しく、隙を見せないリーダーでした。
また、その厳しさは周囲にも求めました。
勉学にも熱心で、江戸随一の道場で塾頭を務める剣術の腕、私欲のない思想、どれをとっても尊敬される人物でした。
そんな全幅の信頼を集める武市が強烈に旗を振り、まとめあげたのが土佐勤王党です。
武市半平太と坂本龍馬の関係
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武市半平太は坂本龍馬の6歳年上になります。
坂本家とは遠縁だったようで、幼馴染の関係でした。
武市180cm、龍馬が176cmと当時ではかなり大きな身長だったようです。
関連記事:坂本龍馬の身長と体重について-有力説を徹底調査!
江戸では時代が変わることを一緒に肌で感じ、お互い高め合いました。
龍馬は一時は土佐勤王党に加わりますが、ほどなく脱藩します。
吉田東洋暗殺を機にお互いの意見や考え方の相違が明らかになりました。
意見や方法論は違うので、対立したり恨み合うような関係になりそうですが、このふたりの場合はそうではありませんでした。
武市半平太は坂本龍馬のことを、土佐にはおさまりきれないという主旨のことを口にしており、龍馬を評価していました。
実直で堅い武市、柔軟で自由な龍馬、性格やタイプは大きく違いますが、お互い認め合い、尊重していた関係でした。
坂本龍馬の生涯についてはこちらで詳しくまとめていますのでご覧ください。
関連記事:坂本龍馬のすべて!英雄の魂に熱狂しよう~名言や子孫、最後の暗殺まで
壮絶な三文字切腹
投獄されていた武市半平太ですが、主君不敬という罪で切腹を命ぜられます。
最期は三文字で切腹します。37歳の生涯でした。
通常の切腹は一文字ですが、文字通り3回腹を切る切腹です。
武市半平太しか果たせていません。
その苦痛は想像を絶します。
途方もない精神力があったことがわかります。
武市は自らの思想、行動が正しかったこと、そしてどれだけの強い覚悟を持って事にあたっていたかを、最期に示したかったのではないでしょうか。
武市半平太の妻富子
武市には武市富子という妻がいました。
武市を語る上でかかせない人物です。
大変仲が良く、深い絆でつながっていた夫婦でした。
武市が投獄してからは毎日通い、冬でも板の間で寝ていたとそうです。
武市が苦しいときに自分が柔らかい布団で寝るわけにはいかないと思ってのことです。
武市が亡くなった後は家なども没収され、大変な生活を送りました。
田中光顕など、生前武市を慕っていた者が後に生活を助けることになります。
竜馬がゆくで、武市が妻富子のことを想い、このように語っています。大好きで心に染み入るシーンです。
「わが一生の仕合せは富子を得たことであった」
最後に
文武両道の精神で日々努力し続け、目的のために真っ直ぐ行動する。
武市半平太のように生きられるかというと、、、
まったく自信がありません^^;
きっとそのように、自分にはできないことを実行する武市半平太だからこそ周囲から尊敬され、力強いリーダーシップを発揮したのではないかと思います。
武市半平太のようにというのは難しいかもしれませんが、
「目標のために誰よりも努力する」
これなら近づけるかもしれません。
武市半平太の気高い生き様、死に様を学び、私も努力しようと決心した次第です。
読んでいただきありがとうございました!
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