佐賀の七賢人、副島種臣と聞くと、政治家のイメージが強い方がほとんどではないでしょうか。
もちろん政治家としても偉大な功績を残しています。
日本で初めてと言われる国際裁判に勝利するなど、日本人の誇りを胸に世界と戦い、そして国際的にも賞賛を受けた人物です。
その一方で、書道家という顔を持っています。
副島種臣は明治を代表する書道家でもあります。
今回は副島種臣の生き方から学んでいきたいと思います。
どうか最後までお付き合い下さい。
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副島種臣(そえじまたねおみ)とは
副島種臣(そえじまたねおみ)は佐賀藩に生まれます。
父と兄の影響もあり、幼い頃から尊王攘夷を教育されて育ちました。
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/
兄は枝吉神陽と言い、当時尊王攘夷の思想家として日本トップクラスの人物でした。
藩校弘道館に入り、江藤新平らと共に学びました。
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22歳の頃、兄神陽らの政治結社である楠公義祭同盟に参加します。
そこで大隈重信、江藤新平、島義勇、大木喬任らと交友し、切磋琢磨しました。
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副島は長崎で蘭学や英語を学んでおり、藩の英語学校の致遠館では大隈らと英語を教えました。
幕末に差し迫ると尊王活動も活発に行うようになります。
藩に働きかけを行ったり、最終的には大隈と脱藩して上洛しますが、捕えられて謹慎処分となりました。
マリア・ルス号事件
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明治に入ると福岡孝弟とアメリカの憲法などを参考に、明治政府の組織法となる政体書を策定しました。
その後岩倉具視の後任として、外務卿に就任します。
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そんな折、日本中が注目する事件が起こります。
マリア・ルス号事件です。
ペルーの船が横浜に入港していました。
修理のための立ち寄りであったと言われています。
その中になんと231名もの中国人奴隷が乗っていました。
数名の船員が逃亡し、イギリスの船に助けを求め、日本政府も知ることになります。
副島種臣は神奈川県権令の大江卓に調査を依頼します。
日本はペルーとの条約を締結していなかったため、不利になることを恐れ、強硬に出るのを控えた方がいいという声が多く上がりました。
しかし、外務卿である副島種臣は人道的に断じて見過ごせないという姿勢でこの問題に当たります。
裁判になりますが、大江卓は奴隷の解放を前提に出航を許可するとの判決を下し、奴隷を中国に引き渡します。奴隷解放事件と言います。
日本の行動を不服としたペルーは日本に損害賠償を求め、国際裁判になります。
その争いは長期化しましたが、その間も副島種臣は一貫した正義を貫き、そして勝利します。
国際的にも評価される副島種臣
もう1つ事件をご紹介いたします。
ある時日本の船である宮古船が遭難し、台湾に漂流しました。
54名の遭難者が台湾人に殺されるという事件が起こります。
副島種臣は特命全権公使兼外務大臣として中国北京に派遣されます。
1ヶ月もの間交渉は続きましたが、副島は一歩も引かず、堂々と交渉を行いました。
2つの国外問題に対する副島の既然とした対応は、国際的に評価を受ける結果となりました。
その後征韓論で下野し、板垣退助らの愛国公党の結成に参加し、民撰議院設立建白書を提出します。
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一旦は政界から離れますが、再び復帰して枢密院副議長、内務大臣などを歴任しました。
76歳に脳溢血で亡くなりました。
副島種臣と西郷隆盛の関係
副島と西郷はお互い尊敬し合う関係であったといいます。
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西郷が死ぬ間際、副島に遺書を残したと言われており、今後の日本を副島に託すほどの関係でした。
書道家としての副島種臣
副島種臣は書道家としての顔があります。
蒼海という名前で活躍し、この時代の代表する書道家の一人です。
佐賀新聞の題字になっています。
特徴のある字で、その時の副島のエネルギーをすべて込めるような生命力溢れる書です。
実際副島の書から影響を受ける人物は多かったといいます。
通常、字はその人のくせが出ますが、副島種臣の字は書くたびに印象が変わる書です。
最後に
当時諸外国との外交にはほぼ全例がありません。
そういった中で副島種臣は正義と日本人としての誇りを貫きました。
その副島種臣の姿勢は世界に認められ、そして日本という国が世界の仲間になることに大きく貢献しました。
副島の生涯をたどり、そして書を見ると、その奥深さに入り込んでしまいそうです。
副島種臣の気概に感服しつつ、私も少しでも近づけるように決意します。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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