吉田松陰は多くの志士や後の大物政治家を輩出した松下村塾を運営した教育者、思想家です。
その思想は尊王攘夷を日本中に広め、教え子の働きが倒幕の原動力になりました。
弟子の中には内閣総理大臣をはじめ、日本の近代化に貢献した人物が多くいます。
そんな吉田松陰の思想とはどのようなものだったのか。
地方にある小さな塾が、なぜそこまで大きな影響を及ぼしたのか。
今回は吉田松陰の思想や言葉を通して学んでいきたいと思います。
どうか最後までお付き合い下さい。
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吉田松陰の思想を整理
吉田松陰は儒学、朱子学、孟子、山鹿流兵学、洋式兵学、陽明学、論語、水戸学など多くの学問を学びました。
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父の杉百合之助が教育熱心で、勤皇の思考が非常に強かったと言います。
また、叔父の玉木文之進で、松陰は幼いながらも山鹿流兵学を叩き込まれました。
吉田松陰は佐久間象山の門下生にもなっているので、洋式兵学や陽明学も学びました。
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そして水戸藩士とも交わる中で、水戸学も習得しました。
そういった数々の学問を学び、自らの思想を確立していきます。
それでは吉田松陰の思想を整理していきます。
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尊皇思想
天皇を君主として、他は皆平等であり、天皇を唯一の君主として国造りをしていくべきであるという思想を持っていました。
松下村塾も上下関係がなかったようで、一緒に学ぶという考えだったようです。
一君万民論とも言われますが、松陰は一方で当時の身分階級を超えるような思想はしていなかったと言いますので、尊王思想というかたちで整理した方がわかりやすいかもしれません。
飛耳長目
情報収集、見聞を広めることの大切さを説いた吉田松陰の言葉です。
実際松陰も全国各地を自分の目と足で見て回りましたし、常に多くの交友関係を持って情報収集していました。
行動主義
吉田松陰は数百冊の本を読んだと言われますが、学ぶだけではなく、実際に行動することを重んじました。
この思想や教えは弟子たちに強く受け継がれていきます。
草莽崛起
孟子の教えから松陰が作った言葉です。
民衆が1つになって大きな志を持って立ち上がろう、決起しようという意味の言葉です。
アジア侵略
黒船来航以降、攘夷という考えは当然浸透していましたし、長州藩は攘夷の急先鋒でした。
ただ、吉田松陰はその一歩先を主張しています。
それはアジア諸国の侵略です。
北海道の開拓、琉球の領土化はもちろん、中国や朝鮮、台湾などを侵略して領土にして強い日本を創ることを説いています。
まさに明治以降日本がたどった道を吉田松陰は当時主張していました。
過激思考
吉田松陰は理想の実現のためには、暗殺などの手段を辞しませんでした。
また、友人の約束を守るために脱藩するなど、その行動や思考は過激としか言いようがありません。
吉田松陰の名言を厳選して紹介
吉田松陰は数々の言葉を残しました。
その中には、きっと私たちに響き、参考になる言葉があるはずです。
今回は厳選してご紹介させていただきます。
至誠にして動かざる者は未だこれ有らざるなり
この上なく誠実に接すれば、心が動かない人はいない。
誠実さ、真心の大切さを説いた言葉です。どんな時代でも大切な教えです。
志を立てて以って万事の源となす
志の重要性を説いた方は多いですが、吉田松陰もまた志を立てて、そしてすべての源にすることを言っています。
諸君、狂いたまえ
短い言葉ですが、松陰の思想を凝縮していて、熱くなる言葉です。
死して不朽の見込みあらばいつでも死ぬべし
生きて大業の見込みあらばいつでも生くべし
吉田松陰の死に対する考え方がわかる言葉です。死は生きることと隣り合わせですので、生きる上での大方針とも言えます。
死んで後世に残るならいつでも死ねばいい、生きて大成する、偉業を成し遂げるつもりなら生きて達成するように、と言った意味です。
簡単に言うと後悔のないように生きろという意味にも解釈できます。
高杉晋作も大切にした言葉です。
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上記出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%89%E7%94%B0%E6%9D%BE%E9%99%B0
最後に
吉田松陰の思想や考え方について整理させていただきました。
他の人物もそうですが、吉田松陰にも諸説ありますし、また評判も様々です。
しかし時代に影響を与えたことは確かですし、私たちに多くの言葉を残したことも確かです。
少しでも何かを感じ、行動の機会になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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